手首の痛みの対処法②

こんにちは。SPTの小野寺です。

今回も手首についてです。

前回は、手首は手首の問題だけじゃないよーということをお伝えしました。

痛みが出ている箇所は手首ですが、実際その痛みをひどくしている箇所があります。

それが【背骨】にあります。

ちょっと背骨を見てみましょう。

これが人体の背骨ですが、特に肩甲骨付近の背骨は後弯しているのわかりますかね?
(後弯=丸くなっている)

この肩甲骨付近の背骨の後弯が強い箇所が、胸椎の1番〜8番(次からT1〜T8)あたりまでとされているのですが、

この箇所の後弯が強くなりすぎると、T1〜T8は後ろに持って行かれます。

そうすると、後ろに行った背中の重さに耐えられなくなった肩や首は前方に行くため、

前面の筋肉は短縮、あるいは緊張状態になります。

で、ここまでは首肩こりの問題とも同じですが、

この腕の前側(力こぶ)と前腕(橈骨)はとても密接な関係があるのです。

まず上腕からついている筋肉が上腕二頭筋といって、力こぶです。

主に肘を曲げたり腕をバンザイする時に使います。

次に二頭筋に比べ細く、上腕から前腕についている筋肉があります。

こちらは腕橈骨筋といって、こちらも肘を曲げる動き、さらには手首を曲げる動きがあります。

共通する動きに肘を曲げる動きがあるのと、一連の動きで同時作用が働きやすくなります。

試しに近くにある荷物を片手で握って持ってみましょう。

で、これから二つのパターンの持ち方を伝えますので、ぜひやってみてください。

① 肘を伸ばしたまま手首を返して荷物を持つ。

② 手首を返したまま肘を曲げて荷物を持つ。

どちらがきついですか?

多分多くの方は②が楽に感じたかと思います。

変わったのは肘が伸びてるか伸びでないかだけ。

①にすると、荷物ってすごく重く感じると思います。

なぜかというと、①の場合は上腕二頭筋と腕橈骨筋の力を使えてなく、

腕橈骨筋の力ばかりに頼っています。

②は腕橈骨筋と上腕二頭筋、さらには上腕筋という筋肉まで力に参加してくれているため、

負荷がそれほど感じなくなるのです。

これは一例ですが、多くの場合、このように関節にかかる負荷を軽減する体の使い方をよくする必要があります。

なのでまとめると、

① T1〜T8の後弯が強いと、肩や腕の前面が短縮あるいは緊張するため、T1〜T8の伸展するトレーニングをする

② 手首だけに頼らないように、肘や肩を連動させるトレーニングをする

③ 日常生活や仕事でもでも、手首だけにかからないようにする

長くなったのでこの変で。